センター概要

所長代理あいさつ

 平素より労働者健康安全機構アスベスト疾患研究・研修センターに、格別のご支援とご理解を賜り誠にありがとうございます。この度、労働者健康安全機構アスベスト疾患研究・研修センターの所長代理に就任いたしました宮本 洋輔と申します。

 当センターは、主にアスベストに関する研究・研修を行う機関として、2018年4月に設立されました。 設立当初より掲げられている当センターの基本理念は、「アスベストに関係する労災補償の迅速化に向けた後方的支援」です。 現在、労災疾病等医学研究として、労災病院グループの先生方と協力し、「良性石綿胸水症例のびまん性胸膜肥厚への移行に関する後方視的観察研究」、「良性石綿胸水診断基準策定のための前向き臨床研究」を行っています。 アスベスト関連疾患の一つである良性石綿胸水は、どのような症例がびまん性胸膜肥厚に移行するのか分かっておらず、また明確な診断基準及び労災認定基準が存在しない、という背景がございますが、これらの研究を進めることで本疾患に関して分かることが増え、厚生労働省の良性石綿胸水労災認定基準の作成に寄与することができればと考えています。
 また、当センターでは労災補償あるいは石綿健康被害救済法における石綿肺がんの認定のため、肺内石綿小体・石綿繊維の測定を行っています。 特に石綿繊維の測定は環境省から貸していただいている透過型電子顕微鏡とX線回折装置を用いて精度管理を行いながら専門的に検査が実施されています。
 さらに、研修の面では労働者健康安全機構の事業である石綿関連疾患技術研修会を岡山産業保健総合センターと協力して行っております。 2024年8月には当センターで開催予定となっています。

 引き続き基本理念に則り、上記研究や肺内石綿繊維計測の精度管理、研修会等を継続していく所存です。甚だ微力ではございますが、誠心誠意努めてまいりますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。

2024年4月
アスベスト疾患研究・研修センター
宮本 洋輔

センター理念

アスベストに関係する労災補償の迅速化に向けた後方的支援
基本方針

  • アスベスト関連疾患の鑑別診断に役立つ検査やバイオマーカーの研究
  • アスベスト関連疾患の診断の確定に向けた必要サンプルの保存
  • 迅速かつ正確な診断技術の向上と若手医師や技術者の育成
  • 一般医及び産業医や海外の医師等への診断等に関する研修

センター組織図

所長代理経歴

宮本 洋輔みやもと ようすけ

職位
アスベスト疾患研究・研修センター所長代理
同研修部長
岡山労災病院アスベスト疾患ブロックセンター
副センター長
資格他
日本内科学会認定内科医
日本呼吸器学会呼吸器専門医
日本医師会認定産業医
労災協力医

研究部長経歴

藤本 伸一ふじもと のぶかず

職位
アスベスト疾患研究・研修センター研究部長